高校野球（２００８年８月拍手お礼文 その２）

･･･元々思いついたのが、８月１８日の「今日は何の日」を見てて「高校野球の日」というのがあったからです。
スミマセン、すっかり遊んでました（爆）
ギャグ苦手なくせに面白さを狙ったうえ、すっかり外した色んな意味で痛い作品です。

一部の人達にとっての、夏の象徴。

 

　『高校野球』

 

案外兄ちゃんが好きで、自室で観てる事が多いのが、夏の大会。
そして。
よもやと思ってはいたのだけれど。

「……清四郎、それ、何？」
「見ての通りですよ。興味がわきましたのでね」

夏休みの宿題を見てくれる、との約束で来た清四郎。
あたいが問題に取り組んでる最中の、暇潰しと称して取り出したのが。
件の雑誌。

（……「高校野球の歴史」なんて読んで、どこで使うんだ、こいつ……）

意外な一面を発見した気分になった。

 

「な、清四郎」
「何ですか？」
「どうせなら、清四郎が野球部入って、甲子園出りゃ良かったじゃんか」

人並み外れた身体能力と無駄に優秀な頭脳持ちの、清四郎なら。
きっとウチの軟弱野球部でも、あの場所に連れて行くぐらいは可能だろうと思い出して。
勉強後のおやつタイムに、提案してみた。
すると奴は肩を竦め、思いっきりしかめ面。
そして、ぼそりと言った。

「……それは僕に『丸刈りになれ』とでも強制するつもりですか？」

言われた言葉に、あたいは素直に丸刈りの男を連想して。
途端に、口の中に含んでいたアイスティーを、思いっきり吹いた。

 

　　　＊

 

教訓。
有り得ないものの連想は、ほどほどに。

じゃないと、物凄く、自分が苦しい。




（掲載期間　2008.8.18～2008.8.24）