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暇人が開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。漫画『有閑』の会長と運動部部長を推してます。
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ご無沙汰気味の管理人です、こんな時間ですが(汗)
さて、すっかり滞っております拍手コメント及び記事へのコメントについてですが…。
勝手ながら、個別レス省略させていただいてもよろしいでしょうか?申し訳ありません!

皆様のコメントは全て拝読しております!最近アップした創作に対する続きのリクエストも、しっかりと拝読いたしました。
正直なところ、続きのリクエストを頂戴するのは予想外の事態でして(汗)。ご期待いただいた以上、きちんと取り組んでみたいと思いますので、今しばらくお時間をいただければ、幸いです。
また今回ログにアップする「食欲の秋」駄文同様、今度掲載した駄文も愛は…何処に?
精進いたします…。

天高く馬肥ゆる季節、ではあるけれど。
それは、年中見られるいつもの光景で。

「悠理様!どうかこのお弁当、お召し上がり下さいな」
「ああ、悠理様、私の差し入れも是非!」
「私も今朝早起きして一所懸命作りましたの!是非お召し上がり下さいませ!」

今日も悠理を幾重にも取り囲み、手に色とりどりの綺麗な包みを抱えた女生徒達。
中身は言わずと知れた、彼女への差し入れ弁当や菓子類で。
聖プレジデントでは年中見られる、何の変哲もない光景。

そして。

「うん。ありがとな、みんな!」

満面の笑みで包みを受け取る悠理に、女生徒達から歓喜の悲鳴が上がるのも。


    *


「……はー、食った食ったー!満足満足」

いつものように、部室で複数の弁当箱の中身を胃にきっちりと収めた悠理は、満足げに溜息。
隣で自分の一人前の弁当を完食した僕は、ふと気になった事を彼女へ問いかける。

「そろそろ秋、という事ですな」
「へ?何で」
「金田中の弁当、栗御飯だったでしょう?そろそろ旬なんですな」
「あ……そっか」

僕の言葉に納得したらしい悠理は、椅子に背をもたせかけ、腕組みをする。

「そういや昨日の夕飯、松茸尽くしだったもんなー。秋だからかあ」
「ほう、羨ましいですな。やはり丹波産ですか?」
「多分な。確か父ちゃんが山持ってっから、この時期管理人さんが採って送ってくれんだよ」
「丹波の松茸といえば最高級ですからね。かの魯山人なら、すき焼きでしょうか?」
「ふぅーん……あたいは焼き松茸のがいいけどな。お前、そのすき焼き食ったことあんの?」

ふと思い出した雑学を披露してみると、さすがに話題が食にまつわる事のためか、悠理が食いつく。
こちらへぐいっと距離を詰め、じっと僕の顔を見つめて、質問を発していた。

「いえいえ、僕も以前本で読んだだけですよ。さすがに松茸は容易に入手できませんからねぇ」
「そっかあ……んで、お前ん家にその本ってあるわけ?」
「ええ、まあ。どうかしましたか?悠理」

僕の問いかけに、彼女はにっこりと笑って。

「魯山人って、食いもんに拘ってたおっちゃんだろ?そのすき焼き、美味いのかな、って」

 

 

───そして。

「お肉、煮えましてよ。美童、器とお箸の準備はよろしくて?」
「うん、野梨子。ああ、醤油のいい香りがするねえ」
「お、美味そう!んで、これを大根おろしで食うんだな、清四郎?」
「ええ、魅録。それから次に野菜をこの煮汁で煮て食べて、それを交互に繰り返すそうですよ」
「卵使わねぇすき焼きって初めてだけど、案外美味いんだな。可憐、どう?」
「ええ、さっぱりしてて美味しいわ。それにしても悠理、差し入れ食べてるのによく食べられるわね」

悠理の好奇心から端を発し、本日倶楽部にて、『魯山人式すき焼き』による昼食会。
全ての食材を持参してきた悠理を含め、全員満面の笑みになる。
旬の味覚に大満足の、ひと時。


    *


悠理への差し入れから、季節を感じるのは。
僕ならではの、恒例か。




(掲載期間 2008.10.16~2008.10.26)

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HN:
シスターM
性別:
女性
自己紹介:
国産ヒト型40代、夫・息子1人がいます。徒然なるまま…ではないですが、勢いに任せ、所謂二次創作をちまっと数年続けてます。
当ブログへ掲載している作品は、小学生当時連載開始から読んでいた思い出の作品。数年前にちょっとだけ二次創作を綴っていましたが、いきなりブームが再燃しました。
更新ペースは超・いい加減でございますので、皆様どうぞご容赦を。
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