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何の前触れもなくいきなり始まり、停滞気味な拙宅ですが、たくさんのお客様にご訪問いただけて本当に嬉しく思っております。本当にありがとうございました。
明日…と申しますか今日からネット落ちして年末年始を実家ズ帰省で過ごすため、本日の拍手入れ替えが今年最後の更新となります。
新年はちょっと帰宅時期が未定のため、はっきりと予定が申し上げられませんが、恐らく松の内には戻れないかと…。早くて七草の後とか、そのくらいでしょうか?
その頃を目処にお越しいただければ、幸いです。
どうぞ皆様、良いお年を。
拍手お礼文ログは、いかにもありがちなネタの駄文でございます。
悠理一人称です。
目覚めた自分を包む空気の、どこか冴え冴えとした感触。
そして、厚地のカーテンを通して差し込む光の色。
もしやと思いつつ、するりと寝台から抜け出して。
カーテンの端を持ち上げて見れば、予測どおりの光景。
「わ……」
明け方にでも降ったのだろうか、辺り一面の銀世界。
途端に鮮明になる意識と、高揚する気分を自覚して、笑みが零れた。
『スノウ』
さく、さく、さく。
まだ早朝の新雪残る庭を歩くのは、気分が良い。
自分以外の人間がいないかのような錯覚に、ひと時だけでも浸れるから。
振り返ると、ひとり分の足跡だけが転々と続いていて。
寂しげな光景に、不思議と沸き起こる満足感。
───だけど、本当は。
自分は、孤独が好きなわけじゃなくて。
「珍しいですね。お前が僕より早起きしてるなんて」
声のした方に振り向くと、いつもと違ってまだ髪を下ろしたまま。
清四郎が、微笑んでた。
「たまにはいいだろ?せっかく目が覚めたんだ」
「雪景色を独り占め、ですか。なかなかに贅沢なものですね」
すました顔のあたいの言葉に、同意するかのような台詞を吐いて。
清四郎が、ゆっくりと近付いて来る。
じっと見ていたら、大きな手が真っ直ぐに伸びてきて。
肩をそうっと抱き寄せられて、広くて逞しい胸に顔を埋めた。
「あまり体を冷やすと毒ですよ。戻りませんか?」
「……ん、そうだね」
腕の中で見上げれば、穏やかな笑顔を湛えたままの清四郎が目に入って。
知らず、笑顔になれた。
*
冷えた体を温められる、大事な場所があるから。
だから、雪が好き。
(掲載期間 2008.12.13~2008.12.26)
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当ブログへ掲載している作品は、小学生当時連載開始から読んでいた思い出の作品。数年前にちょっとだけ二次創作を綴っていましたが、いきなりブームが再燃しました。
更新ペースは超・いい加減でございますので、皆様どうぞご容赦を。