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まさかのひと月以上放置…(滝汗)。
PC更新やら何やらでバタバタしていたら、この体たらくですよ相変わらず。
本当に申し訳ない限りです。
イブ前日、クリスマス寒波なるものが絶賛来襲しておりますが。
管理人が住まう地域は、普通に大雪でございます。
で、明日は普通に大荒れの模様だとか(滝汗)。
イヤになりますねー。
何とかクリスマス的な小噺を捻りましたが、実はそれっぽい雰囲気が皆無という罠(爆)。
期待して下さっていたお客様、本当に申し訳ありません。
光も音も、吸い込まれそうな、一面の。
『白い聖夜』
最愛の家族たちと、食卓を囲んだ子ども時代。
気の置けない6人で、いつも過ごした学校時代。
そして、今。
たった一人の大事な人と、窓の外の雪景色を眺める。
「何か……不思議」
ぼそりと呟くのは、僕に背を預ける最愛の女性。
普段の溢れるばかりの元気は鳴りを潜め、時折言葉を紡ぐその声すら控えめで。
常ならぬ大人しさは、彼女本来の性質であったのか、と錯覚を覚える程。
「何がですか?」
自分を信じ預けてくれている細い背を、己の両腕に閉じ込めたまま。
白い首筋へ唇を落とし、耳元に問いかける。
吐息が感覚を刺激したのか、彼女は肩を竦め。
ふふ、と大人びた笑みを零した唇は、グロスで艶やかに彩られていた。
「だって、さ」
「ええ」
「こういうシチュエーションって、いつかは経験しても、おかしくはないんだけど」
こちらを見上げ、悪戯っぽい笑みを浮かべて。
僕を困惑させる事が得意な彼女は、言葉を紡ぐ。
「相手がお前、っていうの、一度も考えた事、なかったんだ」
「……そうですか」
「ん」
お前だってそうだろ?と断定口調で、彼女は僕へ問いかけるから。
僕は素直に、返答する。
「ですな」
よもや相手が彼女だとは、と互いに思っていた事は、同じで。
視線を合わせ、同時に笑い合う。
合わせていたのは、拳であったり笑顔であったり。
決して色っぽい関係なんて、一度もなかった学校時代を経て。
どんな運命の悪戯か、はたまた何かの導きか。
手を取る意味が、変化して。
眩しい笑みを守りたいと願い、震える背を包みたいと想い。
共に生きていきたいと、望むふたりへ。
「僕が言うのも、何ですがね」
「ん?」
「昔から言うように、『理屈じゃない』んですよ。こういう、恋っていうものは」
そう思いませんか?と、腕の中の彼女へ囁いてみれば。
「……だな」
零した笑みは、先程のように大人びたものではなく。
出会った頃と変わらない、少女のような無邪気さで。
「あのさ、清四郎」
「何ですか、悠理」
「好き」
虚を突かれた言葉に、呆けてしまっていたのだろう。
抱き締めていた悠理から、くすくすと笑い声。
(全く、お前ときたら)
出会ってからずっと振り回されてきた、無垢で自由奔放な魂に。
恐らく一生勝つことはないだろう、と確信に近い予感を覚え。
それでも、このひとに翻弄されるのならば、むしろ本望。
「……僕も、お前が好きです」
誓うように囁いて、温もりを抱き締める腕に、力を込めた。
*
僕の言葉も、お前の心も、そっと包んで。
聖なる夜、雪が降る。
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当ブログへ掲載している作品は、小学生当時連載開始から読んでいた思い出の作品。数年前にちょっとだけ二次創作を綴っていましたが、いきなりブームが再燃しました。
更新ペースは超・いい加減でございますので、皆様どうぞご容赦を。