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暇人が開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。漫画『有閑』の会長と運動部部長を推してます。
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こんばんは、管理人です。
立冬を過ぎ、管理人が住まう地域はそろそろ雪の便りも近づいてます。
来週には来るかなー、って感じですね。
で、その前にローカルな「雪虫」っていう虫の大発生に参ってます(涙)。
外出時に虫避け目的でマスクして歩いてますよー、私ったら。
あ、おかげさまで体調はそこそこ大丈夫でございますよ、皆様ありがとうございます!
ただアレですね、大腸20㎝程短くなった影響で、お通じが順調じゃございません(爆)←書くな
マスクして外を歩いて腸を動かして、というのが基本です。

さて、すっごく久し振りなシリーズものの、リハビリ的な小噺を一作。
時系列では、婚約発表後まもなく、的なところです。
いい加減このシリーズも何とかしたいので、初心に帰る、ではないのですが、ちょっと書いてみたんですが。
「無自覚」が上手に表現できなくなったやもしれませぬ(滝汗)。

婚約発表会見なんてのを、盛大に催したから。
どこの国でどんなパーティーに出ようとも、まず聞かされるのは祝辞。
「本当におめでとうございます」
「お式の準備は進んでますか?」
「是非お招き下さいな」
「心からお二方を祝福したいですわ」
エトセトラ、エトセトラ。
正直なところ、いちいちまともに耳を貸してたら、こっちが持たない。

 

『手と手を重ね、ステージへ』

 

「……って感じなんだよねぇ」
「それはまた、面倒な事この上ないですな」
数多の名目はあれど、いずれも剣菱会長夫妻の名代っつー大層なお役目である以上、出席せねばならなくて。
豊作兄ちゃんと手分けして、スタンプラリーの如く世界中を駆け回った、先週1週間。
おかげで何とか予定は消化できたけど、ガッコを休んだ分の補習に当たる課題は山の如し。
と、いうわけで。
「あ、悠理、その問4は違います。答えはイですな」
「うげ、マジで」
「代名詞の使い方が案外落とし穴になるんです。覚えておけるといいですがねえ」
専属家庭教師でもあり、婚約者でもある清四郎にヘルプしてもらいつつ、現在格闘中である。
基本が超スパルタな清四郎のおかげで、幸い消化スピードは(あたいにしては)驚異的なのだけど。
その分、遊びと違ってスタミナも気力もハイスピードで失われていくのが、超しんどい。
「……清四郎ちゃーん、あたい腹減ったよお」
「おやおや」
空腹が辛くなったところで、机に突っ伏してギブアップを申告すれば、清四郎は腕時計を見て。
「では15分休憩にしましょうかね、おやつを届けて貰ってから」
内線電話の受話器を上げながら、珍しく優しい台詞をくれた。
「うんっ!」
「ただし、それまでは一問でも多く問題を解いて下さいよ。少しでも早く終わるに越したことはないんですからな」
「へぇーい」
……やっぱコイツはスパルタ野郎だ、と改めて思ったけれど。


今日のおやつは、パティシエ特製のチョコモンブラン。
濃厚なチョコの風味が、濃いめのコーヒーと相性抜群で、清四郎も上機嫌で食べていた。
「相変わらず、剣菱家のシェフの皆さんは、とても研究熱心ですな」
「だろ?みんな、あたいがとにかく何でもたくさん食うから、流行りもすぐ取り入れてくれたり、凄いんだよな」
ちなみにこのモンブラン、今年初お目見えしたメニューだけれど、あたいがすごく気に入って。
清四郎が来る今日に合わせて作ってもらった、なんていうささやかな内緒もある。
(気に入って貰えて、ホント良かった)
実際、清四郎だって予定をわざわざ組み換えしてまでこっちへ足を運んでくれたんだから、イイ奴で。
こう考えてみると、自分は本当に、周囲の人間には恵まれたなあ、と思う。
(清四郎なんて、わざわざ結婚相手に立候補してくれたぐらいだし)
やっぱり今でも恋愛感情なんてものは感じない相手だけに、自分の中ではラブラブな両親と比較してしまって。
夫婦なんていうものになるのは、申し訳ない気になるけれど。
(……でも、こいつと一緒なら、)
理由なんてないけれど、清四郎がついててくれる事に、妙な安心感がある。
今までもずうっと、倶楽部の誰かに何かがあったら、その頭脳を駆使して解決策を講じてきたこいつなら。
きっと、大丈夫。


「よっし、美味いケーキもたくさん食ったし、残り頑張らないとなあ」
「おや珍しい。悠理にしては、やる気が伺えますな、感心感心」
気合十分な台詞を吐けば、清四郎がふふ、と笑みを漏らしてから、頭を優しく撫でてくれて。
何だかすごく嬉しくなって、目を細めてしまう。
「悠理、その顔タマやフクみたいですよ」
「頭撫でてもらうのって、気持ちいーもん。タマやフクに似てるって言われんなら、むしろあたい嬉しいし」
家族だもんねー、とちょうど近くへ来てくれたフクタマと笑い合えば、清四郎がおや、と肩を竦め。
「さすがは兄弟みたいな存在ですな。まだまだ僕は、入り込めそうにありません」
悠理の課題を終わらせたら、スキンシップを図りましょうか、なんて言って笑った。

 

   *

 

一緒なら、大丈夫。
そう信じさせてくれる、存在だから。

愛とは違う結びつきでも、大丈夫。

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プロフィール
HN:
シスターM
性別:
女性
自己紹介:
国産ヒト型40代、夫・息子1人がいます。徒然なるまま…ではないですが、勢いに任せ、所謂二次創作をちまっと数年続けてます。
当ブログへ掲載している作品は、小学生当時連載開始から読んでいた思い出の作品。数年前にちょっとだけ二次創作を綴っていましたが、いきなりブームが再燃しました。
更新ペースは超・いい加減でございますので、皆様どうぞご容赦を。
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