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皆様すっかりご無沙汰しております、管理人です。
おかげさまでそれなりに生きてます。
実は来月が検査三昧(爆)。
昨年の手術から1年を経過し、どうなっていることやら。
正直恐怖も強いですが、頑張りたいと思います。
すっかり放置が続いてしまっている拙宅へ、ご訪問してくださるお客様へ。
本当にありがとうございます、そして申し訳ありません。
近況をお知らせくださるお客様も、すっかり返信せずにいて重ねてお詫び申し上げます。
皆様の素敵なメッセージは全て拝見いたしました。
私のように療養を必要とされている方もおられて、驚いています。
季節の変わり目でもありますし、皆様どうぞお体ご自愛くださいませ。
さて。
ものすごーく久し振りになってしまいましたが、小噺を投下してみます。
ちょっと清悠から離れまくってしまっているので、ただでさえ低い質が更に低下。
コミックス見返して、萌えポイント探してくるべきかもしれません。
「なあ、清四郎」
「何ですか、悠理」
「この状況、説明してくんない?」
「説明も何も、見たままのとおりでしょう」
『唐突凝り性、困惑フィアンセ』
現在、あたいは自分の家の自分の部屋にいる。
そんで隣には、婚約相手の清四郎。
まあそれは別に普通だし、ソファに並んで座ってるのも普通だ。
だけど、やってる事が普通とは違う。
清四郎の手が、あたいの手をいじってるのだ。
「……まだ?」
「ええ。せっかくなんですから、念入りに手入れすべきですよ、お前の場合は」
いつものように食えない笑みで清四郎は答え、時折テーブルの上の容器を手に取り。
中身のハンドクリームをたっぷりとあたいの手に塗っては、指一本一本まで丁寧にさすっていた。
薔薇の香りが人気だというクリームは、確か母ちゃんのフランス土産。
もらったはいいけれど生憎使うつもりはなくって、仕方ないので洗面所の棚に放り込んでいたのだが。
「おや、悠理。使ってないんですか」
目敏く棚の奥からクリームを発見して、首を傾げたのが清四郎。
「だって別に手荒れしてないじゃん。つか、手荒れしそうな水仕事とか、あたいやってないし」
答えて肩を竦めたのは、あたいだった。
世間一般的なご家庭に比べ経済的には大変恵まれ、人を多く雇い入れているウチの場合。
そういうのはメイドたちが頑張ってくれていて、偉いなあ、と素直に思う。
勿論メイド出身(で今でもちゃっかり紛れ込んでる事もある)の母ちゃんは、彼女たちにもクリームを山のように買っていて。
働く彼女たちが丁寧にケアしているのは、聞いたことがあるけれど。
そんな労働をやってもいない自分の手には、手荒れなんて無縁だったから、ケアなんて考えた事もなかった。
だから、清四郎のその意見には驚いた。
「何というか、まことに悠理らしいんですけどね。是非やりましょうよ、ハンドケア」
「……何で」
「考えてもみて下さいよ、お前と僕は近い将来結婚式を挙げるでしょう?」
首を傾げるあたいに、清四郎は子どもを諭す教師みたいな態度で説明を始める。
人によってはイラッと来るかもしれない態度だけれど、すっかり慣れっこになってる自分が、ちと悲しい。
「まあ、そだね。んで?」
「あれには指輪の交換、というセレモニーがつきものなんですよ。と、なればですね」
清四郎はちらり、とあたいに流し目を寄越し、回答を促す。
その視線を受けながら、ふと閃いたことが。
「──そっか、万が一TV中継とかされてたら、手がドアップになんのか……」
「ご明察。さすがですな」
自分の手をひらっとさせてから見つめたあたいへ、清四郎が訳知り顔で頷いて見せた。
「まああの父ちゃんと母ちゃんだもんな、当然TV中継は覚悟しないと駄目だよなあ」
何というか、人生楽しんだもの勝ちの精神なのか、他の理由があるのかは知らないけれど。
婚約時の会見だってあんだけ派手にやったうちの両親が、挙式を中継させない筈もなくって。
面倒なエステ通いだけじゃ済まない『体のケア』ってもんが、正直重い。
「……仕方ない。で、清四郎」
「何ですか」
「正直なとこ、ハンドケアって何すんのか知らないんだけど。お前、知ってんの?」
したり顔をしている清四郎に向かって、疑問を投げてやれば。
清四郎は、我が意を得たりとばかりに笑い。
「僕を誰だと思ってるんだ。勿論抜かりなく調べてありますよ、任せなさい」
……やけに訳知り顔で頷いてから、支度をしてきます、と言い放った。
で、現在に至る。
「ずいぶん感触が良くなってきたように思えますな。さすがはお義母さんの選んだクリーム、と言うべきでしょうか」
やたらと満足げな清四郎は、なおもあたいの手をマッサージし続ける。
何だかんだと言って、拳もしっかり鍛え上げられている清四郎の手は、見た目以上にごっつくて皮膚が硬い。
その点は、喧嘩はしても我流で鍛えた魅録や、そういう時全く役に立たな美童とは大違いだと思う。
でも不思議とその硬い感触は、心地良いものに変換されていて。
長く続くマッサージが、不快だとは全く思わないのだ。
「……ったく、変な凝り性は相変わらずだよな」
溜息をつきながらそう言えば、おや、と言わんばかりに清四郎の片眉が持ち上がり。
「その表現は心外ですな、悠理。僕は必要な事しか凝ったりしませんからね」
目元を緩め、笑みを深めた。
「……ふーん」
その笑顔は、こいつにしては珍しく、何の含みもない素直な笑顔に見えたから。
あたいも釣られるように、口角を上げて。
「んじゃ、当然清四郎の手もアップになるんだよな?そん時困んないように、今度はあたいがマッサージするよ」
いいんだろ?と、否定なんて認めない調子で念を押せば。
清四郎は、ふっと目を細めて。
「是非お願いしますよ」
楽しそうに、呟いた。
*
家族になるため、準備がたくさん。
愛情なんて、見当たらないけど。
不思議と心が温かくなる、こんな触れ合いできるなら。
きっと、平気。
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当ブログへ掲載している作品は、小学生当時連載開始から読んでいた思い出の作品。数年前にちょっとだけ二次創作を綴っていましたが、いきなりブームが再燃しました。
更新ペースは超・いい加減でございますので、皆様どうぞご容赦を。